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つるぴかの表札

ティーバッグ破れていたわ、きらきらと、みんながまみをおいてってしまう  穂村弘 『手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)』




 「うなされなくなったね」と母が言う。

 帰省中である。
 たしかに昨夜は安眠して、朝は弟が予備校登校前の毎朝の楽しみにしている『ゲゲゲの女房』で目が覚めて起床した。昨日の昼間には保険証の手続きで役場に行ったときについでに血圧を計ったら上が105の下が73、なんだ全然なんともないじゃないのさって思う。そうそう、また遡って一昨日は遅いお墓参りに富山に行き(お寺の裏に生えていた猫じゃらしを生けておいた)、祖父母の家を訪ねて体重計に乗ったら食後とはいえぎりぎりちゃんと50㎏台に乗っていた。
 ほんの一年前はひどいとき46㎏台にまで落ちていたし、炎天を自転車漕いでいられなくて軽く目眩して倒れる度に自律神経あいてに毒づいていたのだけれど。

 なんだか、いつのまにか、こんなに、なんともない。



 ただ、なんともないことと大丈夫であることは、また別なのだなあと思う。
 上でいくつか数字を出したけれども、「なんともない」だったら、外からは割と目立って波立って見えないってことな気もして。たぶん、去年くらいは自覚している以上に「なんともなくなかった」のだろうな。
 あと、厄介なことに「平気」と「平気なふり」って現象としては同じじゃないですか。表向きに掲げている表札みたいなもので、周りも本人もうわべではそれ、なぞっちゃうじゃないですか。実のところ、おうちの方の状態が「なんともなくない」のだなって、垣間見たり無意識下で気づいたりとかしていたとしても。



 きっと僕はその辺を混同していたのかなあと思う。

 平気だよって言えるように早くならなきゃと思っていた。
 けど、そういうつるつる表札ことばを吐くのは嫌だなってどこかで感じていた。その嫌々が転じて、だったらこの心身が「なんともなくない」状態にいた方が楽なんじゃないかって、一方で思ってしまっていたのかもしれない。だって気持ちを整形するのは苦しいから、波立つ水面を朽ちたおうちを晒して、(見て見て気づいて)って、甘ったれていたかったのだ。

 そういう複数のベクトルが身の内にあったので、蛇行がたがた運転であったのであって。それでもまあ、少しずつは「なんともなく」なっていったらしい。



 そうして今思うのは、だから、でももう平気とかなんとか考えるの、やめたらいいんじゃないかってこと。

 大丈夫でありたい。
 大丈夫だよって、強がったり肩に力入ったりしないでなんとなーく言えるたらよくて。ちょっと無理に短く言うと「大丈夫であるか」どうかは再帰的に決まるんじゃないかってことなのだけど。

 そのためには、下地にわりかし「なんともない」心身の状態があるのなら(そうして実際にいまそれはあると思うし)、けれども、必ずしも「平気」を伴わなくていいし、平気なふりなんてもっといらない。つるつるぴかぴかの表札、いつもいつも掲げてなくていいので、おうちのお手入れの方に心を砕いて、そこで楽しく暮らせたらいい。まあそりゃあ、水面は簡単に波立ちますし荒れる夜もあるけれど、そのときはそのときを誠実にしのげばいい。

 そういう願い方が、いいんじゃないかって気がする。



 7日間、町の中学生派遣団員として、姉妹都市のギズボーン市(ニュージーランド)にホームステイなどなどをしに旅立っていた妹が、今日の午後帰ってきた。僕は京都への遊学ももう五年目にもなってしまったけど、ここに帰って来られるから旅できてるのかそうかって妹と自分をかさねてみて思う。
 床いっぱいにスーツケースを広げおみやげ祭をし、旅行中の写真を見せてくれていたときの妹の顔と、それを母と並んで見ていたこととか、それからいつも父が夕陽を撮っているこの西向きの大きな窓とか。そういうのを自分のどこかに、いちいち携えて行くべし。って、かぴばらさんが言ってる。



 来週からしばらく東京に行くけれど、短歌合宿のおともに、と思ってカピバラさん(リモコンでとてとてうごくやつ)を連れてきてある。それでまた睡眠中の話に戻るのだけれど、母が言うには昨夜おもしろい寝言を言っていたらしく、カピバラさんがどうとか、とてててって擬音とか口から出ていたらしく。

 うなされなくなったのはなんとなく自覚していたけれど、そっかー、カピバラさんと遊べるように夢の中にも草が茂っていたのか。その夢の風景につるぴかの表札は、きっとない。



 そんなこんなで、今月中は、

 つぶやき魔たく、夏の引っ越し (カピバラさん連れ)

 です。お会いしましょう。(あいかわらずついったーではつぶやきすぎです)

 9月になったらまたしぶとく京都です。お会いしましょう。
 その先はまだはっきりしていないんだけど、どこかできっと、お会いしましょう。

 それまでは生活したり勉強したりことばを紡いだり相変わらず、だけどちょっとずつ揺らめきつつ、していたいと思います。



夢の中では、光ることと喋ることはおなじこと。お会いしましょう  穂村弘(出典・同)

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